お寺とつながりがない場合でも大丈夫?

最近のお寺事情

50年前の子供たちの遊び場はお寺でした。

公園も広場もない地域では、本堂脇の広場が三角野球やかくれんぼの場所でした。

ときには怒られ、ときには諭されましたが、お坊さんとの距離も近かったものです。

そして、お坊さんは地域の中心的存在で、いろいろな相談に乗ったり、さまざまなもめごとを解決していました。

しかし環境は変化し、最近では、お寺と私たちとの距離が広がっているように感じます。

 

そもそも菩提寺と檀家とは

菩提寺とは、先祖をおまつりしてあるお寺です。

葬式や法要を営む寺院でもあります。

「菩提」はサンスクリット語で、さとり、めざめを意味します。

本来は、家族や親類、また縁の深かった人たちが「お釈迦さまのようにさとれますよう」に「めざめられますように」と、人々の願いによって建てられたお寺が菩提寺です。

一方檀家とは、寺に所属して寺や僧を支援する家のことを指します。

「サンスクリット語で「寺や僧を援助する庇護者」という意味があるそうです。

檀家制度は江戸時代に始まったもので、檀家は、供養してもらう代わりに、お布施や寄付を行いお寺の経営を支えるという関係になります。

 

檀家になるメリットや必要性は?

菩提寺のために檀家のメリットはいかなるものでしょうか。

一般的にはこのようなものがあげられます。

  • お盆などの繁忙期でも優先してもらえる場合が多い
  • 仏事でわからないことを相談することができる
  • 一度に複数の法要をお願いできる
  • 手厚く供養してもらえる

 

また、菩提寺へ納骨する予定なら、必ず菩提寺に確認してから、葬儀や、戒名を授かる必要があります。

お寺とまったく関係を持たないというのも難しい場合もあるのでしょう。

しかし最近では、しがらみや出費を避ける傾向から、檀家離れが進んでいるのも間違いがないようです。

必要な時だけ読経をお願いするケースも増えています。

 

お寺と檀家のトラブルも

さらに、メディアには「離檀料でもめた」という記事かよく掲載されるようになりました。

これまではお寺の言うことだからと、檀家をはじめとした地域の人は素直に受け入れていました。

納得しないまでも、ことを荒立てないようにしていたでしょう。

しかし、私たちの考え方が変わり、おかしいと思うことにおかしいと言うことが普通になってきました。

それに対し、お寺は今までのやり方を変えないケースがまだまだ多いようです。

結果「お寺から不当な費用を請求された」などというトラブルが相次ぐようになりました。

トラブルとまでいかなくても、「お坊さんが来れば、やれ、法事だ、盆や彼岸のお参りだといって、お金を取られることばかりだ」と、マイナスの感情を抱く状況に陥ってしまっているように思われます。

 

戒名を付け替えさせられた?

生活環境の変化により、菩提寺が田舎にあるものの、故人が実際には都心で亡くなるというケースが増えています。

葬儀、戒名は、葬儀社が手配してくれる僧侶にお願いして終了。

それから、四十九日に田舎の菩提寺へ納骨の手続きを取ったところ「戒名の付け替えなどを要求された」というケースもありました。

これは違う宗派で葬儀を終え、戒名を受けてしまったために起こった問題です。

寺院墓地は、同じ宗派でなければ納骨ができない規則になっている場合が多くあります。

 

お寺と上手く付き合うために

 

お寺との日常的な触れ合いが少なすぎることにも原因があるように思われます。

また、お寺側の説明等が不十分なケースも多いのでしょう。

撤去工事費用や御魂抜きの読経に対するお布施のことを説明され、当然に捻出すべきものと分かれば納得する人がほとんどなはずです。

もし離檀料として法外な金額を要求されることがあれば、その場合は、しばらく遺骨はそのままにし、お仏壇で供養すれば良いのではないでしょうか。

入壇料の有無などはお寺によって違うので、その都度確認が必要です。

いずれの場合も「奈良のお墓よろず相談所」にご相談いただけます。

 

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