「は行」の専門用語(お墓・供養の用語集)
『は』からはじまる用語
バーナー仕上げ(ばーなーしあげ) →ジェット仕上げ。
端石(はいし) 主石材を採った残りの半端な石材。一般的には「端材」という。
バサモルタル(ばさもるたる) 石据えの仮決めなどに使う、水分の少ない粘着性の低いモルタル。叩き締めするとき敷きモルタルに融通性を持たせるために使用する。
拝石(はいせき) 礼拝のために敷く石。また墓石の前に敷く拝み石。
斫る(はづる) 石やコンクリート面の余分な部分をのみで削りとること。
斫り仕上げ(はづりしあげ) 斫り面を仕上がり面にすること。
八幡鳥居(はちまんとりい) 宇佐八幡(大分・宇佐市)にあるものが本家。明神形との違いは、笠と島木が直線で反りがないこと。
白華(はっか) 俗に言う「はなたれ」。可溶性塩類を含んだ水分が石材中の毛細管中を移動し、表層部分で水分が蒸発し、塩類の結晶を析出させる。塩類は炭酸塩が多く、硫酸塩を含むこともある。代表的な石材の変質現象。「エフロレッセンス」ともいう。
発破(はっぱ) 岩石に穴をあけ、火薬を詰めて爆発させること。原石を岩盤から切り離す大割りなどに用いられる。
幅木(はばき) 壁や柱面などの床に接する部分に設ける横板。高さに規定の寸法はないが、通常5~20cm位。
刃ビシャン(はびしゃん) ビシャンの一列分を刃型にしたもの、角の部分のビシャン加工に用いる。
羽目(はめ) 周りを囲い仕切る板(石)。連続して並べる場合と、柱などで区切り断続して並べる場合とがある。高さ80 ~100cm程度が「腰羽目」で、それ以上高いと「塀」となる。
孕む(はらむ) 壁貼り、石積みなどで、裏込めモルタルの圧力で押し出され、膨(ふく)れること。
張り筋(はりきん) 石張施工するとき、張石を結束するための鉄筋を躯体(くたい)に張ること。
『ひ』からはじまる用語
碑(ひ) 記念碑、顕彰碑、文学碑など特定の事実を後世に伝えるため石に彫り、建てたもの。いしぶみ。
控え(ひかえ) 構築物の倒壊を防ぐために設置する据え石、控え柱、控え壁など。石積みの場合、控え石を並の石より深く差し入れる。
挽き板(ひきいた) ガングソー、ワイヤソーなどで板にした石材。加工前のものをスラブという。
引き金物(ひきかなもの) 壁石張りのとき躯体張筋と石材を結束する金物。石小口に穴を明けて差し込む。全トロ工法には通常真鍮、ステンレス番線を使用。乾式工法には特殊なものが作られる。
引き込み目地(ひきこみめじ) 石面より奥に入った仕上げ
挽き材(ひきざい) 挽き板で加工した製品の総称。
引き目地(ひきめじ) 練積み擁壁(ようへき)の目地部分をモルタルで塗りつぶし、化粧の意味で釘様のもので筋を引いた目地。
ビシャン(びしゃん) 石工具の一つ。40㎜×40㎜前後の面を目割りし、それぞれに硬質特殊合金のピラミッド型の刃が刻まれている。五枚ビシャン(五×五=二十五目)、八枚ビシャン(八×八=六十四目)、百枚ビシャン(十×十=百目)などがある。
ビシャン仕上げ(びしゃんしあげ) ビシャンで叩いた仕上げ。淀切り、軟石などに用いる。
比重(ひじゅう) 4℃の純水の重さと、それと同じ体積の石材の重さの比。十分乾燥した石材の重量を量った見かけ比重と、石材実質の重量を量った真比重とがある。
火袋(ひぶくろ) 石灯籠の笠と受け石の間にあり、灯の入るところ。
碑文石(ひぶんせき) 記念碑の一種で、由来や記録、伝記などの文を彫ったもの。
百枚ビシャン(ひゃくまいびしゃ ん) 十×十=百目に割ったビシャン。ビシャン作業の最後にかける。
ピンコロ(ぴんころ) 舗石のこと。
『ふ』からはじまる用語
斑(ふ) 石の面に現れる色、質などが乱れる部分。黒玉、白玉、模様の流れなど鉱物結晶の不均一によるもの。斑によってそれが特質になる石材と欠点になる石材がある。
吹子(ふいご) 道具直し鋳造に使う火熾こし道具。長方形の箱の中に気密板を入れ、そこに柄をつけて外部に出し、手でピストン運動で操作して風を送る。
風化(ふうか) 大気、寒気、水分などの作用を受けて、本来の石質に変化をおこした状態。
風輪(ふうりん) 五輪塔の上から二番目の石。
深目地(ふかめじ) 目地の仕上げをせず、モルタルを見せないようにした目地。野石積み、 荒石積みなどで空(から)積みに見せるために用いる。
縁石(ふちいし) 用途の違う場所の境界に並べる石。
仏像 (ぶつぞう) 人の姿をかたどった宗教上の礼拝像。
仏足石(ぶっそくせき) 礼拝(れいはい)の対象として、石の上面に釈尊の足型を彫ったもの。
舟形地蔵(ふながたじぞう) 舟の形に似た光背をもつ肉彫りの地蔵尊。小児供養を目的としたものが多い。
踏み石(ふみいし) 茶室の入口に置く自然石。沓脱石と同様のもの。
踏み面(ふみづら) 階段などの足で踏む上場面。飛び石、敷石など施工前に最適な面を踏み面として選ぶ。
踏み分け石(ふみわけいし) 飛び石が二方向に分かれる時、その分岐点に置かれる石。
『へ』からはじまる用語
ヘげ石(へげいし) 板状節理によって薄く剥(は)がれる石。「剥げる」が訛って「へげる」になったという。鉄平石、根府川石などがある。
片岩(へんがん) 結晶片岩。変成岩の一つで、はっきりと層状に剥離する。雲母を多量に含んだものは雲母片岩とよばれ、緑泥石、緑れん石、緑閃石などを含んだものは緑色片岩と呼ばれる。
変成岩(へんせいがん) 火成岩や堆積岩が高圧・高熱でさらに性質を著しく変え、別の岩石となったもの。火成岩から生じたものには、花崗片麻岩、はんれい岩があり、堆積岩から生じたものには片麻岩、片岩、千枚岩、大理石などがある。
『ほ』からはじまる用語
ホーミングマシン (forming machine\ほーみんぐましん) R加工など役物(やくもの)の削り出し用機械。コンピュータ制御や型をなぞって同じ物を作るタイプがある。
ボーダー(ぼーだー) 縁取りの枠や縁(へり)をいい、同質の石または別材で細長に見切る。階段ボーダー等もある。
方解石(ほうかいせき) 天然の炭酸カルシウム。大理石や石灰石の主成分になっているほか、砂岩や石灰質粘板岩、凝灰岩にも含まれる。犬歯のように尖った形または六角板に似た形に結晶し、結晶面に平行して菱形に割れる。無色または灰色、黄色。薄い酸によって炭酸ガスを出し溶解する。
宝篋印塔(ほうきょういんとう) 本来、宝篋印(ほうきょういん)陀羅尼(だらに)経(きょう)を納める塔として建てられたが、後に供養塔、墓碑塔にも使用されるようになった。笠に特色があり、隅飾りをつけて相輪までが段型になっている。
方形乱積み(ほうけいらんづみ) 大きさの不ぞろいな四角い割石、荒石を、芋目地をさけて積むこと。
宝珠 (ほうじゅ) 灯籠、宝塔などの石塔の最上部にある突起のある石。一般に擬宝珠(ぎぼし)とよばれる。
宝塔(ほうとう) 本来、多宝如来と釈迦如来を本尊とする塔で、笠が単層のもの。墓石にも使われる。塔身は瓶形(丸)で笠宝珠が乗る。まれに四角の塔身もある。→多宝塔
宝輪(ほうりん) →九輪
ボサ(ぼさ) 石材中の有色鉱物が集まった個所で石材のキズの一つ。花崗岩中に生じる黒ボサ、白ボサ、安山岩中に生じる粘土質のものなどがある。
菩薩(ぼさつ) 菩提薩の略。 修行をつみ、やがては仏陀(如来)になることを約束されたものの尊号。衆生を教化、救済することにより悟りを得る。地蔵、馬頭(ばとう)、千手(せんじゅ)、十一面、弥勒(みろく)、文殊(もんじゅ)、普(ふ)賢(げん)、日光、月光。聖観音「観世音菩薩」が根本的なものとして多く造られる。
墓誌(ぼし) 古くは物故者生前の事柄、記録等を記して棺や骨壷とともに納めたものの意。現在は墓石の脇に戒名、俗名などを彫って建てる石の意。関西では「霊標」ともいう。
舗石(ほせき) 道路舗装の敷石のこと。
墓石(ぼせき) 墓標に用いる石。庶民が墓石を建てるようになったのは江戸時代からである。位碑型の笠塔婆や板碑から変形した棹型墓石が最も多く、この形式が今日の標準型である棹型墓石となった。棹型墓石は、棹石、上段、中段、芝台、カロート、香炉、花立、水鉢などからなり、墓地にはほかに経机(きょうづくえ)、塔婆立、墓誌、名刺受、墓前灯籠、物置台、外柵(勾欄(こうらん)、玉垣)などの施設が造られる。現代の墓石の形式にはほかに五輪塔、宝篋印塔(ほうきょういんとう)、宝塔、層塔、板碑、自然石などがあり、最近は西洋型墓石も建てられている。墓石に用いられる石は、硬質でさびの出にくい花崗岩と安山岩が一般的である。
墓前灯籠(ぼぜんどうろう) 墓前で供するための灯籠。
仏石(ほとけいし) → 竿石
本磨き(ほんみがき) 最終的に材質に応じた最上の光沢を出す仕上げ。
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