「た行」の専門用語(お墓・供養の用語集)
『た』からはじまる用語
堆積岩(たいせきがん) 灰、砂、泥が風や水の作用で運ばれて積もり、圧縮固結した岩石。
泰平形灯籠(たいへいがたとうろう) 六角形で蕨手(わらびて)は垂直で角ばり、竿は極端に太く、上、中、下の太い節がつく。武骨で重厚。武家庭園に多く用いられる。
大理石(だいりせき) 石灰石、方解石の結晶岩石。中国大理府に産出したのでその名がある。外国産が多く、イタリア、フィリピン、ポルトガル、スペインなどから建材として輸入している。国内産地では、山口県、茨城県などが有名だが、ほとんどがテラゾなどの種石用である。
立積み(たてづみ) 石積みで、間知石や枡石を、面が直立するように積むこと。
多宝塔(たほうとう) 宝塔と造立趣旨も構造もほとんど同一だが、塔身の軸部が四角形で、その上に裳階(もこし)(屋根)がつき、二重塔のように見える点が異なる。
玉石(たまいし) 河床などにある丸くなった石のこと。一般的には径15~30cmくらいのものをいう。
玉石積み(たまいしづみ) 石を用いた石積み。通常矢羽根、矢筈(やはず)に積む。
玉垣(たまがき) 神社・神域の周囲にめぐらされる垣のことである。瑞垣(みずがき)ともいう。墓所の場合は、お墓の周囲に設置し、背の低い柵のような形状となっているものが多い。お墓の境界線を明確にし、また、周囲から水が流れ込むのを防いだり、土台強化の役割を果たす。また、形状も様々ありお墓のデザイン性を高める意味合いもある。
玉掛け(たまがけ) 一般にロープを石にかけて作業することをいう。
短冊石(たんざくいし) 平たい長方形の石。日本庭園に玉石と混ぜて敷かれたり、単独に短冊敷きとして用いられる。
断層 (だんそう) 地殻の変動などにより地層、岩体などが水平または上下に食い違い、ずれている地層。
段鼻(だんばな) 階段の蹴上げと踏面(ふみづら)が出会う直角の部分。
『ち』からはじまる用語
地形(ぢかた) 日本風建築の柱脚工程の一つ。柱下に沓石(くついし)を置き、割栗石で固める割栗地形の一つ。ほかに、束石によるもの、ろうそく石を使うもの、布掘地形、コンクリート地形、布掘杭打地形、壷掘杭打型、割栗ろうそく立てなどの方法があ
力石(ちからいし) 神社の境内などにあって、若者たちが力くらべをしたり、またそれを記念するために納めた石。
長石(ちょうせき) 石英と同様、多くの石材の成分鉱物。ふつう不透明で、白、淡灰、淡 黄、淡紅、淡青色をしている。正長石、斜長石に大別される。
縮緬小叩き(ちりめんこたたき) 小叩き仕上げのとき、縮緬のように仕上がった状態を揶揄(やゆ)する言葉。
『つ』からはじまる用語
束石(つかいし) 束柱を地盤から支える石。通し柱、縁束、床柱など。
突きのみ(つきのみ) 字彫り用石工道具。手で握り、一方の手のひとさし指の脇でのみを安定させ文字内を彫刻する。
蹲踞(つくばい) 茶席の入口などに置き、口をそそぎ手を清める水鉢。手燭石、湯樋石、前石を組み石として据える。
植手(つちて) 石工にとって右手のこと。左手をのみ手と いう。
突つき仕上げ(つつきしあげ) トンボで表面を突つき荒らした仕上げ。主にコンクリート表面化粧に用いる。
坪(つぼ) 土砂の体積の単位。一坪= 一間(約1.8m) 立方。
艶粉(つやこ) 石材本磨きの最終仕上げをする艶出し用の粉末。
面(つら) 石や石垣の表面。石積みの表面に出る石を面石という。
『て』からはじまる用語
泥岩(でいがん) 主に泥粒からなる堆積岩。層理が発達し剥離(はくり)性のあるものを「頁岩」という。ふつう黒色~暗灰色で、ときには赤色、緑色のものもある。土木用、庭石用が多い。
定尺(ていじゃく) 既製寸法のこと。石材では軟石に多く、長さ三尺として1/10、2/10… 10/10など寸単位の標準寸法で販売される。
鉄気(てっき) 岩石中にあって錆となって現れるもの。黄鉄 鋼、黄銅鉱の酸化作用で発生する。
寺勾配(てらこうばい) 石垣の反(そ)りの一つ。下部はゆるい勾配で、上部になるに従い垂直に近づく。寺院屋根の形をとり入れたもの。
天端(てんば) 上端。石や石垣の上面。
手水鉢(てみずばち) 社寺などで礼拝の清め水をためる鉢。筧(かけい)または湧き出しの方法で導水し、手を洗い清め、口をすすぐ。「たらい水」「水盤」ともいう。手洗鉢と混同しやすい。
墳磨(てんま) 軟石磨き仕上げの方法。最終砥石をかけた後、石を熱し硫黄、ろうなど石と同色の色粉をしみ込ませ、冷え固まった後、仕上げ磨きをする。
『と』からはじまる用語
砥石(といし) 石材や道具を研ぐ石。天然と人造砥石があり、荒砥、中砥、仕上げ砥に分かれる。天然石では粘板岩、砂岩、凝灰岩、石英粗面岩など。
道祖神(どうそじん) 村境や峠、辻、橋のたもとにあり、外部から侵入する疫(えき)神(じん)、悪霊を防ぐとされる。旅の神、道の神でもある。性をかたどった石を道祖神の神体とする地方も多い。
塔婆(とうば) →卒塔婆。
塔婆立て(とうばたて) 塔婆を立てるところ。通常墓石の後ろにある。
土台石(どだいいし) 建物の最下部にあって建物を支える石の総称。
飛び石(とびいし) 庭の通路に置かれる石で、歩行の便と景観の二つの目的がある。打ち方は千鳥、雁行、二連、三連など様々。
土木用材(どぼくようざい) 主に土木工事用として採石される石材。間知石。雑割石、割栗石などとして使用する。
トラバーチン (travertine/とらばーちん) 貝がらの化石を多量に含んでいるサンゴ石灰岩。多孔質で、手ざわりがざらざらしている。主な産地はイタリア。
鳥居(とりい) 神社参拝のときにくぐり抜ける構築物。笠木の下に島木のある明神(みょうじん)系統と島木のない神明(しんめい)系統に大別される。
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